取り組み | CHALLENGING
当社では、社内のさまざまな課題を改善のテーマとしてとりあげることで、
人づくりに取り組んでいます。
大切なことは、知識だけでなく、
自分で考え行動に移せる行動力を持った人を育てていくことです。
知っているから、できるとは限らないのです。
知識を活かして判断し、行動に移してこそ成果につながります。
その中で、会社は組織ですから、自分の意見だけでは組織は動きません。
場合によっては、自分と違う意見とぶつかることもあるでしょう。
その時、お互いの意見を出し合い、組織としてどうするか
決めていかなければなりません。
この取り組みとして、工程管理会議があります。
当社の製品は、変更や飛び込みが日常茶飯事ですが、各部門のリーダーが毎日、
それをどのように対処するか意見交換をし、調整しながら結論を出していくのです。
しかし、知っているだけで、議論もせず、
結論を先延ばししたり、誰かの判断を待つような集団では、
いざという時、だれも判断することができず、路頭に迷ってしまうでしょう。
これは知識ばかりで何もできない頭でっかちの評論家集団だからです。
この他にも、さまざまな改善活動をしていますが、
課題を自分のテーマとして考え意見を出し合い、方向性を決めて行動できることが大切です。
これらの活動をとおして社員のレベルを向上させ、それを製品に盛り込んでいくことが、
結果的にお客様に安全で安心できる製品をお届けすることに繋がるものと考えています。
また、新しい製品は、単なる知識の積み上げだけでは生まれてきません。
実際に行動してみて、困った点がヒントになることは良くある話です。
このヒントをアイデアとして活かして、具体化する行動力が大切です。
これらの活動の代表的なものをご紹介しましょう。
当社の製品は受注生産の為、変更や飛び込みが日常茶飯事です。
ですから、工程管理は大変です。
従来、工程管理は一部の管理者がコンピューターのデーターをもとに管理していました。
しかし、これでは情報が末端まで届かず、当日の仕事の量すら各担当者が十分理解できていない状態でした。
これを、コンピューターは、あくまで電子ツールとして利用し、
思い切って件名カードとして紙で打ち出し、工程ボードに張り付ける「見える化」を進めました。
このボードをもとに毎日、各部門のリーダーが負荷状況の確認、工程の見直しをすることにしました。
このミーティングでは、各部署の状況を確認しあい、課題をどうするか議論する中で、結論を導きだしています。
その結果、工場の負荷状態が毎日、担当者レベルまで把握できることになり、
効率良く仕事が出来るようになりました。
また、自部門だけでなく他部門の状況を知ることは、組織として協力できる体制づくりにもなります。
この活動により、中小企業IT経営大賞審査委員会から、IT経営実践企業として2度の認定を受けております。
塗装工程の前処理には、ワークを次々と槽に浸けていくディップ方式を採用しています。
この工程の搬送装置の動きは、水平移動だけでなく、垂直移動があり、
処理内容によって時間が違うなど非常に複雑で、効率的に動く自動化が難しいのですが、
当社では、最新のホイストを導入し、その動きは塗装作業者の意見を取り入れ、ソフトは自社開発することで、
作業性の良い搬送設備の制御を実現しています。
当社では塗装の上塗りに、メラミン焼付塗料による吹付塗装を採用しています。
この塗装工程では塗着効率を上げるため、静電塗装を採用しています。
この原理は、塗装機にマイナスの高電圧を供給し、非塗装物をアース電位にすることで、
塗装機からミスト化された塗料粒子が非塗装物に引き付けられ
効率よく側面や背面まで塗着させることができるのです。
ところが、塗装作業者もアース電位であることから、作業者に塗料が塗着することが課題でした。
この塗着を防ぐため、当社では、
塗装ミストの人体への塗着を防ぐ防具を実用新案として開発し、実用化しています。
配電盤の製造部品の中には電線の代わりに銅帯のバーを用いることがあります。
その銅バーに、ボルトやビスを締め付けていくのですが、この時、前もって銅バーに穴を開け
ここにネジを切っていきます。そして、ここにボルトやネジを締め付けていくのです。
これら一連の作業は、今まで、すべて手作業で行っていたのですが、
これを自社の技術力を活かし自動化を実現しました。
銅帯のタッピング装置というのは、銅バーにネジを切っていく作業です。
銅には粘り気があり、作業には危険もあり、熟練が必要でした。
この作業を機械化することで安心して作業ができるようになりました。
このようにして出来た銅バーに、今度はボルトやネジを締め付けていかなければなりません。
単純な作業ですが、その数が尋常ではないのです。
この作業にはロボットを採用し、ボルトやビスの供給装置を組み込むことで
自動化を実現しました。
これらの装置の開発には、県のものづくり補助金を使わせていただいております。
自社開発は自動化による省力化の為だけではなく、社員の技術力を高め、その力を確認できる機会として、
また、ものづくりを盤単体としてではなく、システムとして全体で考える力を養うなどの効果を期待しています。
チョットしたアイデアを市販の機械に組み込んだり、製造のための治具を工夫するなど、
作業性の向上を楽しみながら進めることが大切だと考えています。
このようにさまざまな改善活動をしていますが、課題を自分のテーマとして考え、
皆が、意見を出し合い、方向性を決めて実行していきます。
これらの活動をとおして、社員のレベルを向上させ、それを製品に盛り込んでいくことが
結果的にお客様に安全で安心できる製品をお届けすることに繋がるものと考えています。
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